木霊を求めて

木霊を求めて                木霊を求めて

 1995年作  (48××70cm)
 1995年   カンヌ日本文化フェスタ  (日本親善文化大使として)
                   「戦後日本美術総集」収録
 1995年   75回朱葉会展
 1996年   全国選抜展      佳作 受賞
 1997年   <走る美術館>    (JR山手線内展)  1998年   ギリシャのヴォレス美術館に収蔵  2004年   4th Ecology Earth Art 工芸部門大賞受賞  2008年          「文化展望Vol.26」掲載  2009年   A.M.S.C創設15周年プロジェクト                 「ART MAISON INTERNATIONAL Vol.14」収録  2012年   「遊朴館」個展 バブルたけなわの頃、人間の生き方そのものについてのバランス感覚が、日本全体で少しおかしくなっているのではと危機感を覚え、 この作を刷り上げました。ハイテクの粋を集めて増殖してゆく現代ビル群、それ自体は素晴らしいのです。が、50年後、100年後までを 考えると、何かが欠けているような感じがします。   例えばそれを木霊の住めるような大樹と仮定しましょう。幻の大樹、それは大都会からはすっかり姿を消してしまった自然の象徴です。我々人間は生命体の母船・地球号によって生かされているのですから、人間が生み出す科学技術を始め、日々の行いの全ては地球の 大自然との調和点、つまりはバランスのとれた状態を常に求めてゆかなければと思うのです。そこでビル群の背景に幻の大樹を配し、 ”木霊を求めて”とタイトルを付けました。世界の将来は我々一人一人の生き方にかかっているのですから。

化石の街

化石の街

化石の街

1991年作   (58×44cm)
1991年    47回ハマ展 相鉄ジョイナス賞

 石造りのローマの街を歩いていて、ふと古代の遺跡に出くわすと、化石を見つけたような感動を覚えます。エマニュエル2世記念堂からコロセウムに至るフォロロマーノを散策した時の気持ちを表現しました

化身

化身 

化身

1991年作   (44×58cm)
1991年    72回朱葉展
1992年    「アートマインド Vol.64」掲載
1994年    「日本の美と創造 1994年版」収録

 限りある命でありながら、或はあるからこそ可能な限り真実に迫り、最善のもの、美しいものを造り出そうとする人々の営みを尊く、愛おしく感じ、私もその努力を重ねてゆきたいと思います。
 それだけに、各国の先達が精魂こめ築きあげられた創造物が風雨に晒され、戦禍にまみれ、傷付き色褪せているのを目の当たりにする時は,愛惜の念に耐えませんが、イスラム文化の名残を留める遺跡を訪れた時も同様の感慨に浸り、中庭に咲く花に、かってそこに暮らしたであろう美しい人の面影を偲び、又湾岸戦争で虚しく命を落とされた方々のご冥福を祈ってこの作を造りました。

冬来りなば春遠からじ

冬来りなば春遠からじ

冬来りなば春遠からじ

1990年作   (28.5×42.5cm)
1990年    46回ハマ展
1991年    CWAJ展

学生時代の4年間を私は奈良で過ごしました。西洋史の教授が最初に云われた言葉は「宇宙的視野もって世界のことを考えることが出来る人間になるように」でした。そしてホーメロスの”オデッセイ”,”イリアッド”を皮切りに、現代に至るまでの世界の名著を一月に一冊くらいのペースで読み、リポートを提出しなければなりませんでした。苦しい授業で、消化出来たとは到底思えませんが、今振り返ると如何に多くのことを先人から教えて頂いたかが分かり、心から感謝しています。その気持ちを絵で表現してみました。